兎ノ森とツクラレシ花 Usagino-Mori’s Diary

小企業勤めの小市民のちみっちいココロとノウで書いてみます(仮)

クマラスワミ報告書反論文書という名の黒歴史文書③

ようやく第3章を締めくくれる。

そしてキマシタ。

4.その結果、本件付属文書の記述は、一面的、かつmisleadingである。

(1)いわゆる従軍慰安婦の問題は極めて複雑である。その実態は、地域に

 よっても千差万別であるとともに、歴史的に見てもかなりの変遷が

 ある。また、既に50年、60年が経過していることによる事実認識の

 困難さもある。

 (2)ところが、特別報告者は、上記のような問題の複雑性は顧慮せず、

 何冊かの刊行物その他極めて限定された資料と、若干の「証言」に

 安易に依拠しつつ、それらを一面的に 一般化して、あたかも本件付属

 文書に記述されていることが、すべて真実であるかのような誤った印象を与えるようなものである。

 黒歴史反論文書の「第3章 事実面に関する反論」を締めくくる4.にふさわしいオープニングであり、黒歴史文書史上に残るべき、残念すぎる黒歴史名文である。

日本政府の反論文書がなぜ問題なのかということを語っていただいている上に、すべて物語っている上に「慰安婦問題否定論者」や「偽史信奉者」の「慰安婦問題本」のよくやるやつに対する痛烈な批判であろう。誰に向かっての攻撃だ(笑)

しかもサービス満載の「たとえば」によって例示されるこの事実

(3)たとえば、1944年に米国陸軍戦時情報局心理作戦班がビルマにおいて

 19歳から31歳の朝鮮慰安婦20名を尋問した結果を記録した「心理チー

 ム報告書№49」の中には、また別の慰安婦像が示されていることが

 示されていることも事実である

いやいやいや素晴らしい「たとえば」による「事実の例示である」

それってこれのことでしょう。


心理作戦班日本人捕虜尋問報告(Japanese Prisoner of War Interrogation Report)四九号 - 誰かの妄想・はてな版


「日本人捕虜尋問報告 第四九号」ビルマ、1944年10月1日 - 15年戦争史

そう日本政府の黒歴史文書が自信満々に言い出した(3)の「たとえば」の直後

1944年に米国陸軍戦時情報局心理作戦班がビルマにおいて19歳から31歳の朝鮮慰安婦20名を尋問した結果を記録した

 これですよ。これはこれを訳して語っているんでしょうけど、

This report is based on the information obtained from the interrogation of twenty Korean "comfort girls" and two Japanese civilians captured around the tenth of August, 1944 in the mopping up operations after the fall of Myitkyin a in Burma.

Prisoners: 20 Korean Comfort Girls」見つけて、有頂天になってその直後のtwenty Korean "comfort girls" and two Japanese civilians capture見落としてしまっとる。もしくはトリミングしている。内容云々以前の問題として尋問対象者をmisleadingさせる間違いを記述してどうする。

そして(3)はこう締めくくられる。

特別報告者たる者は、多様な事情を虚心に分析して、バランスのとれた判断を行わなければならない。本件付属文書のごとき偏見に基づく一般化は、歴史の歪曲に等しい。

 これあかんやつだ。

見ているこっちの心まで痛くなってしまった。

反論文書が「黒歴史文書」というのはこういうところである。

つまりあとから読んでみてあまりのイタさ

恥かし、恥かし、恥かし、恥かしともだえ苦しみ、

封印!の旅に出てしまいそうなところである。

ちなみに、産経新聞や正論、テキサス親父や阿比留記者、古森記者などは同じような手法でつまりは何が書かれているかということを最後まで確認せず、トリミングか読み飛ばしか見落としかは知らんが、ある文章の部分を切り出し、それを貼り出して「これが歴史の真実だ」!的などや顔で「だから慰安婦問題はうんぬん」と語りだす。なんという黒歴史テンプレ、なんという様式醜。

彼らは封印の旅に出ず、どこか別の世界に旅立っているようですが。

そういう方々にわれらが黒歴史文書は素晴らしきオチと訓示を用意してくださっています。よく心にしてほしいと思う。

第3章の4.オープニングのお言葉である

いわゆる従軍慰安婦の問題は極めて複雑である。その実態は、地域に

よっても千差万別であるとともに、歴史的に見てもかなりの変遷が

ある。また、既に50年、60年が経過していることによる事実認識の

困難さもある。

 上記のような問題の複雑性は顧慮せず、何冊かの刊行物その他極めて限定された資料と、若干の「証言」に安易に依拠しつつ、それらを一面的に 一般化して、あたかも本件付属文書に記述されていることが、すべて真実であるかのような誤った印象を与えるようなものである。

 であり、

多様な事情を虚心に分析して、バランスのとれた判断を行わなければならない。本件付属文書のごとき偏見に基づく一般化は、歴史の歪曲に等しい。

という訓示であろう。まさに 黒歴史反論文書の「第3章 事実面に関する反論」を締めくくる4.にふさわしいオープニングであり、黒歴史文書史上に残るべき、残念すぎる黒歴史名文であり、ありがたいお言葉でしょう。

それに比べれば

5.ところで特別報告者は、いわゆる従軍慰安婦問題についての日本政府

  の調査結果に対し、十分な注意を払うべきであった。 

といいながらも

日本政府の調査の存在については特別報告者も若干言及しているが(パラ129)、日本政府の調査結果を特別報告者がどうのように評価しておられるのかについて、残念ながら明らかにされていない。

という

はいっ日本政府のチラ見ツンデレいただきましたー!

のである。ちなみに日本政府の「チラ見ツンデレ」に関していうと、日本政府の調査については「日本政府めんどくさっ!」が感想である。

それは以前のエントリ

クマラスワミ報告書反論文書という名の黒歴史文書① - 兎ノ森とツクラレシ花 Usagino-Mori’s Diary

においても紹介させていただいた。

是非クマラスワミ報告書とご自身の黒歴史反論文書を読んでいただき、デレていただきたいものである思うがはどうであろうか。

その④

クマラスワミ氏のいう事実は嘘です。クマラスワミ氏は日本を批判したかっただけの人。だって日本政府の調査結果をそのまま発表しなかったからの結論

(1)以上のとおり、本件黒歴史反論文書いおいて記述されている事実関係は信頼するに足らないものであり、これを前提とした日本政府の立論は「黒歴史反論文書」として十分に成り立ち、黒歴史反論文書特別報告者として「まともな反論文書」として受け入れる余地はない。

6.(1)以上のとおり、本件付属文書において記述されている事実関係は信頼するに足らないものであり、これを前提とした特別報告者の立論を、日本政府として受け入れる余地はない。

(2)なお、黒歴史反論文書特別報告者としては、本件日本政府が、50年ないし60年以上も前の問題について責任ある調査を行う立場であるにもかかわらず、まともに報告書を読まず、また一体何の調査をしたのかさっぱりわからない「たとえば」における事実の提示などや、「僕の報告書読んでないー」と言い張る謎のツンデレ加減など、「責任ある調査を行う立場」が調査した結果として、いかなる意図をもって本件反論文書を提出したのか、そもそもの合理性に対し、強い疑問とと激しい様々なツッコミを覚えるものである。

(2)なお、日本政府としては、本件特別特別報告者が、50年ないし60年

以上も前の問題について責任ある調査を行うことができなかったにもかかわらず、いかなる意図をもって本件付属文書を提出したのか、そもそもの合理性に対し、強い疑問を覚えるものである。

(3)黒歴史反論文書特別報告者は、日本政府がこのように無責任かつ不適当な反論文書を国連人権委員会に提出したことを遺憾に思うとともに、日本政府の黒歴史反論文書の取り扱い方によっては、日本政府のそのものに対する国際社会の信頼を損なう結果となることを深く憂慮するものである。

(3)日本政府は、本件特別報告者がこのように無責任かつ不適当な本件付属文書を国連人権委員会に提出したことを遺憾に思うとともに、人権委員会の本件付属文書の取り扱い方によっては、特別報告者制度一般ひいては人権委員会そのものに対する国際社会の信頼を損なう結果となることを深く憂慮するものである。 

日本人捕虜尋問報告49号についてはscopedog様、MARC73様の記事を参考にさせていただきました。駄文使いよりお礼申し上げさせていただきます。

次は第4章法律面に対する反論なのですが、そこに描かれた日本政府にさすがに引いてしまった駄文使いの溜息を書いていきたいと思います。

えーと

続く?

 

クマラスワミ報告書反論文書という名の黒歴史文書②

前回の続きです。第3章3からでした。

日本政府とばしております。

3.第2に、本件付属文書は、本来依拠するべき資料を無批判に採用している点においても不当である。

(1)例えば、特別報告者は、従軍慰安婦の募集の為slave raidを行った

  とする吉田清治氏の著書を引用している。(パラ29)

  しかし、同人の告白する事実については、これを実証的に否定する

  研究もあるなど(秦郁彦教授「昭和史の謎を追う(上)p334、

  1993)、歴史研究者の間でもその信憑性については疑問が呈せら

  れている(パラ40)。特別報告者が何ら慎重な吟味を行うことなく

  吉田氏の「証言」を引用しているのは、軽率のそしりを免れない。

まあちょっと落ち着いたらどうだろう、黒歴史文書作成者さん。

まあ日本政府のしても秦郁彦氏の研究を絶対視していないようで、というか自信がないのか吉田証言については「これを実証的に否定する研究ある」と反論しています。

そうか「否定する研究ある」のか。

じゃあ併記した方がいいじゃなかろうか。

だからこそ(パラ40)においてのクマラスワミ氏は「慎重な吟味」の一環として吉田清治氏の著書についての秦郁彦氏の反論を紹介したのではなかろうか。

40.特別報告者は東京の歴史家、千葉大学秦郁彦博士が「慰安婦」問題にかんする幾つかの研究、とくに済州島での「慰安婦」の状況について書いた吉田清治の著書に反論したことを指摘しておく。博士の説明では、彼は1991~92年に大韓民国済州島を史料収集のため訪れたが、「慰安婦犯罪」の主犯は実際には朝鮮人区長、売春宿の持ち主及び少女自身の親たちでさえあった。教授の主張では親たちは娘の徴集の目的を知っていたというのである。議論の裏付けとして秦博士は、1937年から1945年にかけての慰安宿のための朝鮮人女性徴集システムの二つのひな型を示した。どちらのモデルも朝鮮人の親たち、朝鮮人村長および朝鮮人ブローカーたち、すなわち民間人たちが日本軍のために性奴隷として働く女性たちの徴集に協力し、役割を果たしたことを知っていたことを明らかにしている。秦博士はまた大部分の「慰安婦」は日本陸軍と契約を結んでおり、月あたり兵隊の平均(15~20円)の110倍(1000~2000円)もの収入を得ていたと信じている。

黒歴史反論文書が「軽率すぎて」もうどうしたらいいのか(笑)

そしてここからがすでにクマラスワミ報告書を怒りのあまり「慎重な吟味」どころか己を見失っている姿が見える。

(2)また、特別報告者が、恐らく旧日本軍の残虐性を意図的に誇張

   するために第4章「証言」の中心に据えたのであろう。

   北朝鮮在住の女性の「証言」は、特別報告者が直接聴取していな

   い「伝聞証言」である。これらの「証言」は、人権センターの

   職員により聴取されたとのことであるが、疑問点があれば

   特別報告者自ら問い質して確認するなどの努力もなしに、いかに

   供述の真実性を確認することができたのか、全く不明である。

ええっと、まあとりあえず

もちつけ。

落ち着いた上で、まずはクマラスワミ報告書の(パラ53)を読もう。

53.特別報告者は、この報告の紙数が限られているため、三国すべてで聞いた16の証言の僅かしか要約できなかった。しかし特別報告者は、全ての陳述についてそれらを聞くことができたことの重要性を強調しておく。そのことによって当時一般的であった状況のイメージを作り上げる事が可能となったからである。以下の証言は軍事的性奴隷の現象のさまざまな側面を例示するために選ばれたもので、そうした軍事的性奴隷制が日本帝国陸軍の指導者たちにより、またその認知のうえで、組織的かつ強制的に実施されたことを特別報告者に信じるに至らしめたものである。 

日本政府の主張する第4章の証言は「以下の証言は軍事的性奴隷の現象の様々な側面を例示するために選ばれた」のである。

「恐らく旧日本軍の残虐性を意図的に誇張するため」ではない。

そもそもクマラスワミ氏は(パラ6)において「戦時、軍によって、また軍のために、性的サービスを与えることを強制された女性の事件を軍事的性奴隷制の慣行ととらえている」上に、それが今日的な問題として検討されていることは「クマラスワミ報告書」をきちんと読めば分かる。

だからこそ

(パラ45)においてクマラスワミ氏が

45.第二次世界大戦中のアジア地域における軍事的性奴隷の問題にかんして、特別報告者は政府および非政府組織の情報源から豊富な情報と資料を受け取った。そこには被害女性たちの証言記録がふくまれていたが、それらは調査団の出発前に注意深く検討された。本問題についての調査団の主要な目的は、特別報告者がすでに得ている情報を確かめ、全ての関係者と会い、さらにそのような完全な情報に基づいて国内的、地域的、国際的レベルにおける女性にたいする暴力の現状、その理由と結果の改善にかんして結論と勧告とを提出することにあった。その勧告は、訪問先の国において直面する状況を特定したものになるかもしれず、あるいはグローバルなレベルで女性にたいする暴力の克服を目指すもっと一般的な性格のものになるかもしれない。

 と考え報告書で述べたのではないか。

その上でクマラスワミ氏が重要視したのが(パラ51)であろう。

51.この報告の目的は、本件解決のために将来の行動方針を促進するため、本件の関係者、すなわち朝鮮民主主義人民共和国大韓民国及び日本政府の全ての意見を正確かつ客観的に反映させることにある。しかしさらに重要であるのは、この報告の意図が、暴力の被害をうけた女性たちの声に人々が耳を傾けるようにすることである。女性たちは特別報告者が会うことのできた人たちであるが、フィリピン、インドネシア、中国、台湾(中国の省)、マレイシアおよびオランダにおける他の全ての元「慰安婦」に代わって発言したのである。これらの証言は、自らの尊厳の回復と、50年前に彼女たちの人身にたいして犯された残虐行為を認めることを現在要求している生存女性被害者の声なのである。

 なお日本政府は

北朝鮮在住の女性の「証言」は、特別報告者が直接聴取していない「伝聞証言」である。これらの「証言」は、人権センターの職員により聴取されたとのことであるが、疑問点があれば特別報告者自ら問い質して確認するなどの努力もなしに、いかに供述の真実性を確認することができたのか、全く不明

 とここでもまた、クマラスワミ氏がさぼっているかのように攻撃している。

そんな黒歴史感溢れる日本政府にはクマラスワミ報告書の序文を差し上げたい。

序文

1.女性に対する暴力の特別報告者は、大韓民国と日本政府の招待で、女性に対する暴力とその原因及び結果のより広範な枠組みの中で、戦時の軍事的性奴隷制問題について高度の研究を行うため、1995年7月18日から22日の間ソウルを、1995年7月22日から27日の間東京をそれぞれ訪問した。朝鮮民主主義人民共和国の提案に基づき、その招待で、特別報告者は、同じ問題について1995年7月15日から18日の間平壌訪問をも予定していた。しかし、1995年7月25日付け書簡で同政府に連絡した通り、特別報告者は、乗り継ぎ航空便の遅延のため、朝鮮民主主義人民共和国を訪問できなかったことについて心からの謝罪と深甚なる遺憾の意を表明した。

2.同書簡で、特別報告者は、朝鮮民主主義人民共和国外務大臣金栄南(キム・ヨンナム)閣下に対して更に保証した通り、1995年7月15日から18日の間平壌を予定通り訪問した人権センターの代表、並びに特別報告者にかわって受領され、彼女に送付された詳細なすべての情報、資料及び文書を完全に信頼している。また特別報告者は、双方にとって都合のよいときに朝鮮民主主義人民共和国を訪問する意志があることも表明した。この点で、特別報告者は、朝鮮民主主義人民共和国政府の柔軟性と協力に感謝しているのであるが、同国政府は、1995年8月16日付けの特別報告者宛の書簡で、同国政府としては、朝鮮民主主義人民共和国を訪問した人権センターの代表に渡された情報、資料及び文書を、特別報告者が報告書の準備に際し、注意深く研究し、考慮に入れることを望むとした。

3.また、特別報告者は、大韓民国および日本政府によって与えられた協力と援助にも感謝の念を表明したい。同国政府は、特別報告者が客観的かつ公平に人権委員会に対して報告するに必要なすべての情報と文書を入手するために、関係分野の人々と討議できるように取りはからってくれた。

4.訪問に際し、政府代表および非政府組織代表との協議を通じて、高度の討議ができ、また戦時の軍事的性奴隷制の女性被害者と面会できたことで、特別報告者は、被害者の要求と当該諸政府の立場を深く理解できた。またそれらを通じて、特別報告者は、いかなる問題が未解決であって、さらに当面の問題事項についていかなる措置が今取られつつあるのかを、よく理解できた。

5.特別報告者は、この報告書の主題の論議が、朝鮮半島の被害者のみならず、元「慰安婦」被害者の全ケースに適用されるべきことを強調したい。特別報告者は、財政的・時間的制約のために、すべての関係国の生存被害者を訪問できなかったことを残念に思う

 「序文」ぐらい読めよ~(泣)

しかもクマラスワミ氏だけじゃなく人権センターの団員すら攻撃していると気づいているのだろうか。

そもそもクマラスワミ報告書の方が先に書かれているのである。

後出しでこれだけグダグダってのはなかなか素晴らしい黒歴史である。

決して褒めてませんが。おかげで第3章がまだ終わらない。

しかしようやく「第3章 事実面での反論」の結論に辿り着く。 

長くなったので続きます。

すみません、思いの外、第3章の3が酷かったので

続くにします。

そうです駄文使いの(偽)兎が悪いので、その点大目に見てくだされば有難いです。

ただ言い訳をすれば、もうちょっとまともな反論文書ならこれだけ引用せずにすんだんだと恨んでます。ほんま何とかならんか。

 

次回予告

心理作戦班日本人捕虜尋問報告四九号でいきなり反論文書に嘘発覚で日本政府は黒歴史感をサービスサービス。

相変わらずの例えばの貧困さに(偽)兎はどうする。(どうしよう)

 

 

 

 

クマラスワミ報告書反論文書という名の黒歴史文書①

そんなにまあ、露悪趣味全開でドヤ顔ができるものだ。

厨二病全開の黒歴史文書を公開とか、むしろ悶絶もんだと思う。

こんな反論文書作るぐらいだったら素直にクマラスワミ報告に従っていた方が「日本の名誉」や「戦後の人権に対する日本の態度」を汚さないで済んだとしか思えない。

 

【阿比留瑠比の極言御免】クマラスワミ報告書に反駁 幻の反論文書を公開すべき(1/3ページ) - 産経ニュース

 

さすが産経新聞のエース。

日本の名誉とか利益を貶めても自社の売上のためなら、手段を選ばない(笑)。

普通こういうのを売国的行為というだと思うのですが、当の産経新聞が誰かに向かって売国だーとか言っていたり、「バイコク」「アイコク」と鳴くペットを飼っているので、一体何なんだこの新聞はとしか言い様がないのです。

まあ、「歴史戦」だのという中二も真っ青のタイトルの「黒歴史自己出版新聞社」として歴史に名を残すでしょう。 

しかも永久保存版とか言っとるし。

 というかアホだろ、このセンス。

しかし、政治的に言ってしまえば中二病全開の恥ずかしMAX発言も「立派な主張」になるというのはかれらががどんだけ劣化しているということの証拠かもしれない。

 ちなみに阿比留記者は取材もしないで捏造記事をお書きになって裁判沙汰になった上に、会社に損害を与えた素晴らしい記者です。

ああ、そういえば安倍晋三首相の発言についても独自のソースから捏造記事をおかきになっております。

なので従軍慰安婦問題について取材するには「産経新聞において」は最高の人材であろうことは間違いなく、「産経新聞以外の世界において」は最悪の人物です。

だからこそ、日本政府が慰安婦問題においてどう考えていたのかを考える上では公開すべきだと(偽)兎は思っています。

本来は語られるべきだった内容が思わぬところから日の目を見た。それは「日本が慰安婦問題をどう考えているのか」ハッキリさせておいた方が「国益だの何だのより大事だ」と考えるかで。

従軍慰安婦問題についての日本政府の考えを理解することは、今だからこそ重要なことでしょう。

さて、クマラスワミ報告者反論文書は国連人権委員会において反論しようとして、配布したはいいが、配布された国から「コレアカンやろ」といわれて、慌てて差し替えたといういわくつきの「黒歴史」文書です。

基本

俺は悪くない。世界が悪いんだ!

が根底にあり、

過去の俺の悪行は過去の国際社会の常識。

で貫かれている文書だからです。

要旨を簡単に言うと

  • 日本は従軍慰安婦問題を「今後の」女性の暴力の一般解決に対する教訓にしている。その証拠に基金をつくろうと言ったり、お金を出している。日本は取り組んでるんだ!ドヤア
  • 50年以上も前の従軍慰安婦問題で日本の話より、ユーゴやルワンダの話でしょ。もう話にあげんなや、クマラスワミ(激怒)
  • 「ざ~んねんでーしたー。サンフランシスコ平和条約及びその他に二国間条約結んだってことは、条約締結時に発覚していなかった事件や犯罪があってもチャラに出来るんだわ。これ国際法の常識。そんなこともわからんと締結したの?」
  • クマラスワミ氏の事実は嘘です。日本を批判したかっただけじゃねーの?だって日本政府の調査結果をそのまま発表しなかったから。
  • そもそも、植民地の人々や自国民は捕虜待遇は関係ないし(えええー)、戦前は奴隷は当たり前だったし、強姦とかOKってのが戦前の国際社会の常識だったし、そもそも条約結んでないので「そういうのOK」な軍隊なんです。
  • なおかつニュルンベルク裁判とか不当だし。(これは暗に訴えている)

「反論することで、かえって慰安婦問題の議論を起こしかねないと懸念したため」つまりは「こんなんだしたら問題がもっと悪化する」と思ったからでしょう。

その判断は正しい。

従軍慰安婦問題に触れてほしくない日本政府にとってそれは回避するべき事態であった。そういう判断はよくも悪くもよく分かるkれども。

ところがその判断も「慰安婦問題に対する日本政府の不実」と偽史作成に勤しむ擬似歴史を信奉する集団により無駄になそうである。

やめておいた方がいい。

あくまで幻として存在しなかったことにした方がよかったのではなかろうか。

彼らはそれすらも、もはや判断が付かないのだろう

 クマラスワミ報告書反論文書を手に入れて喜んでいた産経新聞および正論の編集者、さら言えば岸田外務大臣や山田国会議員ははちょろっと読んで「これでイケる」とか思ったのだろうか。

産経新聞の要旨では省かれているが、雑誌「正論」平成26年6月号ではとんでもないことが記載されている。

クマラスワミ報告書に対する日本政府の幻の反論文書とは、「女性の暴力に関する特別報告書(クマラスワミ女史)提出にかかる報告書付属文書1(E/CN.4/1966/53/Add.1)に対する日本政府の見解」というらしい。

どうすれば、こんなんでクマラスワミ報告に「反論」できると思ったのだろうというような内容にしか見えない。

順番に解説していこう。

 

その①

日本は従軍慰安婦問題を「今後の」女性の暴力の教訓にしている。その証拠に基金をつくろうと言ったり、お金を出している。日本は女性に対する暴力に対して貢献しているんだ!( ・´ー・`)どや

 

黒歴史反論文書の1.「女性に対する暴力」問題への我が国の取り組みでは

日本政府としても、旧日本軍の関与の下、多くの女性の名誉と尊厳がつけられたいわゆる従軍慰安婦問題を深く反省し、官民挙げてこの問題に誠実に対応するとともに、この問題を一つの教訓として、「女性に対する暴力」の問題一般解決のために国際社会に協力していくべきと考えている

と書かれている。従軍慰安婦問題は「女性に対する暴力の問題一般解決のため」の一つの教訓として「国際社会に協力していくべきと(日本政府)は考えている」ということだ。つまりは従軍慰安婦問題を解決することは女性に対する暴力の問題一般解決のための教訓になると主張している。だからわざわざ

昨年の国連総会において、我が国は、女性の暴力に関する基金をUNIFEM内に設置するための決議を提案し、採択されたが、今後この基金に応分の資金協力を率先して行っていく所存である。政府としては、今後とも国際社会と一致協力して「女性に対する暴力」の問題に取り組んでいきたい。

という文書を入れたんだと思われる。

じゃあ、もっと従軍慰安婦問題取り組むんだろうと思っていた時期が他の国にもあったんでしょう。

その②

50年以上も前の従軍慰安婦問題で日本の話より、ユーゴやルワンダの話でしょ。もう話にあげんなや、クマラスワミ(激怒)

工エエェェ(´д`)ェェエエ工ー

(1)特別報告者のマンデートではクマラスワミ報告書に従軍慰安婦問題が取り上げられたことが気に食わないようで

クマラスワミ報告者のマンデートは、「女性に対する暴力、その原因及び結果」に関し報告を行うことである。現在の国際社会においては、旧ユーゴ―、ルワンダの問題等、未だ有効な対策が講じられていない女性に対する暴力という深刻な問題が進行中であり、国際社会はこのような問題の解決を待ち望んでいる。にもかかわらず、クマラスワミ特別報告者は、50年以上前の出来事で、あって、かつ、日本政府が関連する条約などに従って誠実に対応してきている「従軍慰安婦」問題をあたかも現代における女性の暴力に関する最重要課題であるかのごとく最初の提出文書において取り上げており、極めて不当である。

要するに日本政府は「旧ユーゴ―」や「ルワンダ」における「女性に対する暴力」に対して目を向けさせることで、「従軍慰安婦問題」から目をそらさせようとしたのだ。

そもそも「女性に対する暴力、その原因及び結果」に対して特別報告者がマンデートされたのであれば、それに関することであれば、別に従軍慰安婦問題を取り扱うかどうかは特別報告者の権限の裁量であろう。

別に特別報告者は日本政府のパシリではないのである。

しかもちょっと前に「女性に対する暴力の問題一般解決」のための教訓にするといったのにもかかわらずこの発言である。

特別報告者も日本政府がそのようにすると思ったのであろう。

だから取り扱ったのだ。

なおかつ従軍慰安婦の問題が現代的な問題でもあることと考えていたともいえる。

大体日本政府が「旧ユーゴ―」にしても「ルワンダ」の話をするにしても、まずクマラスワミ報告に従い、従軍慰安婦問題を女性に対する暴力の問題一般解決のための教訓となるべく国際社会に協力してからの話ではなかろうか。

きちんと読めば、クマラスワミ報告はあくまでも女性に対する暴力の問題一般解決となるべく、従軍慰安婦問題については取り扱われている。

その③

「ざ~んねんでーしたー。サンフランシスコ平和条約及びその他に二国間条約結んだってことは、条約締結時に発覚していなかった事件や犯罪があってもチャラに出来るんだわ。これ国際法の常識。そんなこともわからんと締結したの?関連国馬鹿ですか?」

それは(3)法的議論の問題点(イ)にも記載されてる。

そもそも日本政府の主張は

いわゆる戦後処理のための平和条約において等においては、個人の損害を個別に検討しこれを合算して賠償額とする方法によらずに、関係国家間の合意により一定額を包括的な賠償額とみなして処理する共に、その他一切の請求権を相互に放棄する旨の規定、即ち、他に未賠償請求権があっても追求しないという「完膚条項」を設けることが一般的である。サンフランシスコ平和条約、その他二国間条約もこの方式に従って、個人の損害も含めて国家間において賠償等の問題を最終的に処理している。クマラスワミ特別報告者は、従軍慰安婦問題は平和条約などの交渉過程において言及されていないから元従軍慰安婦に対する補償は右賠償額等に含まれていないと主張しているが、これは上述した条約の規定及び締結国の意思を無視したものと言わざるを得ない。

というものである。

前出した日本政府の「関連する条約等に従って誠実に対応している」などという反論は、関連国をあきれさせただろう。

「関連する条約等を盾にして従軍慰安婦問題に対応して」いて何を言ってるんだ?

つまりは元従軍慰安婦個々人に対し直接補償を行うことは「サンフランシスコ平和条約及びその他の二国間条約」の規定及び締結国の意思を無視することになるといっている。

つまりは

サンフランシスコ平和条約及びその他に二国間条約の規定及び締結国の意思は、その当時言及されていようがいまいと、元従軍慰安婦個々人に対し直接補償を行ってはならないとのことなので、日本政府としてはそれを尊重せざるを得ない。」

 そんなことねーよ。

 (3)法的議論の問題点(イ)には他に

特別報告者の展開する個人的な主張は、旧連合国、アジア近隣諸国等と我が国が過去50余年にわたって国際法に則り誠実に対応してきた先の大戦の戦後処理ばかりか、各国が過去の戦争において行った戦後処理の法的枠組みによる解決が最終的なものであることも否定することになる。

従軍慰安婦個々人に直接賠償することは日本政府だけではなく、旧連合国、アジア近隣諸国いや世界の国にとってもつまりは「国際社会にとり到底受け入れられるものではない」と言っている。

日本の都合を世界の都合と拡大させ、

だって世界だってこまるだろうドヤァ

とかいったところで、

 なにいってんだ、お前?意味わからない

といわれてしまうだろうし、実際そうなって撤回したのだろう。

ここには日本政府の「従軍慰安婦問題が女性に対する暴力の問題の一般解決に対しての教訓にするための努力をする気がなく、女性に対する暴力の問題について国際社会を盾に取り組むことを拒否することができると考えていた」姿を見ることができる。

そりゃ批判浴びて当然だろう。しかも日本政府は特別報告者に対する中傷や誹謗している上に国際社会を中傷誹謗し、世界をバカにしているのかと言われても仕方のない反論をしているのだから。

その④

クマラスワミ氏のいう事実は嘘です。クマラスワミ氏は日本を批判したかっただけの人。だって日本政府の調査結果をそのまま発表しなかったから。

それが「第3章 事実面に関する反論」に書かれている。

ここが一番ひどい。

いきなりこれです。

1.日本政府は、以下のとおり、付属文書1がその立論の前提としている事実に関する記述は、信頼するに足りないものであると考える

 報告書全否定。

こことここが足りないというのではない。

「事実に関する記述は信頼に足らないというものである」と全否定している。

次にいきなり、特別報告者(ここではクマラスワミ氏)攻撃に入る。

 2.第1に、本件特別報告者の事実調査に対する姿勢は、甚だ不誠実である。

(1)本来、特別報告者は、そのマンデート事項につき、史料原典を幅広く収拾したうえ、これら資料を中立的かつ専門的立場から十分吟味、分析して報告を行うことが期待されているのである。

(2)本件付属文書第2章「歴史的背景」において、特別報告者は、旧日本軍の慰安所に関する歴史的経緯や、いわゆる従軍慰安婦の募集、慰安婦における生活等について記述しているが、同章の記述は、実は、ほぼ全面的に、日本政府に批判的な立場のG.Hicks氏の著書から、特別報告者の結論を導くのに都合の良い部分を抜粋して引用しているに過ぎない。

(3)特別報告者がこのような一般刊行物に拠する場合、特別報告者が、G.Hicks氏の著述内容について、自ら十分な裏付け調査を行わなければならないことはその職責上当然のことである。しかしながら、本件附属文書の場合、なんらそのような検証が行われた形跡がない。その上、引用に際し、特別報告者は、随所に主観的な誇張を加えている。このように無責任かつ予断に満ちた本件付属文書は、調査と呼ぶに値しない。

 

こんないい加減なもん出す、クマラスワミ氏と特別報告者として不適格なんじゃね?

と言っているのである。

大体、「報告書の付属文書だけが不適格」で「特別報告者が不適格人物だ」とか既に周りが見えていない日本政府の様子がよく分かる。

そりゃ、批判浴びるわ

そもそも

黒歴史文書は「ほぼ全面的に」「形跡がない」とか説明しているが、それなら当然日本政府は自らの立場に批判的なG.Hicks氏の著述に対する調査もしていたんでしょう。

なら、なんでクマラスワミ氏が日本に来た時ソレを説明しなかったんだって話になる。説明したのに聞き入れられなかったという話ではない、そもそもそういう話をするのはクマラスワミ氏が日本に来た時いうことであって今更であろう。

クマラスワミ氏は日本政府の招待で来日しているのであるし、調査については日本政府も協力しているのである。それについてクマラスワミ氏は感謝しているのにかかわらず、協力していなかったのである。必要な対応をしなかったという「国連の特別報告者に対して不誠実を国家として働いた」というまあすごいことをしていることになるのだ。

 しかも、歴史的背景についてもG.Hicks氏からの引用とはしているものの、日本政府が政府が黒歴史文書において肯定している内容が含まれているのである。

第2章 日本の取組み

〈略〉

2.いわゆる従軍慰安婦問題に関する調査と資料の公開

(3)日本政府は、これらの調査から得られた資料や証言を分析、検討し、その結果を、1993(平成5)年8月4日発表した。その骨子は次のとおりである。

慰安所が当時の軍当局の要請により設営された。

◯慰安書の設置、管理および慰安婦の移送について旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。

慰安婦の募集については軍の要請を受けた業者が主としてこれにあたったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、官憲等が直接これに加担したこともあった。

こっちはクマラスワミ報告書「歴史的背景」より

13.これらの女性や少女たちは、上海と南京のあいだにあった軍直営の慰安所で使われた。この慰安所は後の時期の慰安所の原型となり、利用規則とともにその写真が残されている。軍による慰安所の直営は、この現象がもっと広まるとともにより安定してきた環境では、慰安所の基本の形とならなくなった。慰安所を経営し所内の業務を引き受けたがっている民間業者が沢山いた。かれらは陸軍によって軍人に準じる身分と階級をあたえられた。軍は輸送と慰安所の全般的な監督についての責任をもちつづけたし、衛生や全体の管理は軍の責任であった。

14.戦争が続き東アジア各地を拠点とする日本兵の数が増えるにつれて、軍事的性奴隷にたいする需要も増大した。そこで徴集のための新しい方法がつくりだされた。そのうちには東アジアの多くの地域、とくに朝鮮における詐欺と暴力の頻繁な利用が含まれていた。名乗り出たおおくの朝鮮人慰安婦」の証言は、強制や騙しが頻繁に用いられたことを明らかにしている。(大部分は朝鮮人である)かなりの数の被害女性たちは証言のなかで、自分たちの徴集に責任のあるさまざまな業者や現地の協力者が用いた詐欺と甘言について語っている。/1

/1は日本政府が否定するG.Hicks氏の著書従軍慰安婦-日本軍の性奴隷たち』から引用しているが、黒歴史反論文書において「第2章日本の取組み2.日本政府が慰安婦問題に関する調査と資料の公開」において行った調査とどのくらい差があるだろうか。むしろ日本側が行った調査をクマラスワミ報告書が補完する形になっているように見える。

ここから考えられることは日本政府の資料や文書などの補完としてG.Hicks氏の著書や証言が用いられた、もしくはG.Hicks氏の著書や証言を肯定するものとして日本政府の資料や文書が存在したとは考えられないだろうか。

クマラスワミ報告序文より

また、特別報告者は、大韓民国および日本政府によって与えられた協力と援助にも感謝の念を表明したい。同国政府は、特別報告者が客観的かつ公平に人権委員会に対して報告するに必要なすべての情報と文書を入手するために、関係分野の人々と討議できるように取りはからってくれた。

 むしろ日本政府が協力して出した文書と情報がクマラスワミ報告書に反映されたのであって、「第2章 日本の取組み」の( ・´ー・`)どや顔と直前の自らの文章すら否定する「第3章 事実面に関する反論」の周りが見えていない興奮状態ををみると黒歴史文書感がより一層感じられる。。

.ちなみに第3章3からはもっとひどくなります。

長くなりますので続く!

 

追記 

ちょこっとだけ訂正しました。

 

 

 

 

橋下徹氏の軽率さは笑うに笑えない状態をつくる。

本当は笑ってしまったが、結果は笑えない。

橋下徹vs在特会・桜井誠 【全】10/20

橋下大阪市長と在特会会長が「罵り合い」10分間の不毛なバトル(全文書き起こし)|弁護士ドットコムニュース

 

【ヘイトスピーチ】橋下徹・大阪市長vs桜井誠・在特会会長「意見交換」(2014・10・20、大阪市役所) - Togetterまとめ

 

【橋下市長VS在特会】面談詳報(上)「お前それでも男かよ!」「座れ、勘違いすんなよ」 至近距離で一触即発に  (1/3ページ) - 産経WEST

【橋下市長VS在特会】面談詳報(中)「地方の首長ごときが…」「お前みたいな差別主義者」 “敵意”むき出しの応酬続く (1/3ページ) - 産経WEST

【橋下市長VS在特会】面談詳報(下)「帰れ!」「ここは市役所。お前が帰れ!」面談はわずか10分弱で打ち切られる(1/3ページ) - 産経WEST

 

まあ、橋下徹氏が公開面談するときはいつもこうだ。

 高 史明(TAKA, Fumiaki)さんはTwitterを使っています: "橋下は普通の人が"さすがにこれ以上他人に対して礼儀を失することはできない"と考えるラインを踏み超えることで相手よりも優位である

橋下話法に対して素晴らしい見解である。

いつもの通り挑発し、全うに会話しようとする人間が唖然とし、勝利宣言する。高校生(だったけか?)の時もそうだったのでそうしたかったのだろう。

まあ、在特会桜井誠氏も面談前に「おれはお前ら呼んでいない」とこの「極左」だのこの方の判断基準は「在日」か「極左」か「自分とそのフォロアー」しかないのだろうともはやチンピラとしか思えない発言を繰り返していてどっちもどっちのような気がしてはいた呆。

妖狐×僕SSで全てを「SかMか」で判断した青鬼院蜻蛉かお前は!と突っ込んでしまいそうだったし。

ヘイトスピーチ在日コリアンへの攻撃を「朝鮮人への批判」という言葉ですり替え「表現の自由」とかのたまわっているところはあきれてものも言えない。

橋下徹氏と在特会の面談については「茶番だった」としかいいようがないし、本来「在特会の主張を大阪市は容認しない。ヘイトスピーチに対してはきちんと対応していく。その根拠はコレで」というようなことをするべきだったのにもかかわらず、行わなかった。大阪市長としての責務を果たさず一体何をしているのかという意味でも、在特会の主張の否定すらせずに茶番にした橋下徹氏の責任は十分に重い。

 

橋下徹氏の主張によるとこれは狙いだったらしい。

「在特会の宣伝に使われないようにした」 橋下市長、荒れた面談の“狙い”を説明 - 産経WEST

橋下氏は21日、記者団の取材に「あのような場で論理的に意見交換して解決するなんてあり得ない」と述べ、応対や打ち切り方を考えていたとした。一方、在特会が批判する在日韓国・朝鮮人らを対象にした特別永住者制度については「特別扱いすることはかえって差別を生む」と問題があるとの認識を示した。その上で、ほかの外国人と同じ制度に一本化する必要があるとの考えを明らかにした。また、これまで表現の自由の観点からヘイトスピーチ規制には否定的だったが、この日は「表現の自由憲法で保障されているといっても、一定の制約を課さざるを得ない」との認識を示した。

橋下徹氏は「あのような場で論理的に意見交換して解決するなんてあり得ない」と思っていても在特会側にこう主張するべきであった。

「どんな主張であっても、ヘイトスピーチ在日コリアンへの攻撃は一切許されない。ヘイトスピーチ在日コリアンに対する攻撃することで通される主張は一切ない」

 そういうことができなかった橋下徹氏の完敗である。

さらに何を思ったのか橋下徹氏面談後結果全く思いもしなかったことを言い出す。

橋下氏「特別永住資格の見直し必要」 憎悪表現対応で:朝日新聞デジタル

在日韓国・朝鮮人らに認められている特別永住資格について「どこかの時点で、通常の外国人と同じような永住者制度に一本化していくことが必要になる」と述べ、維新として見直しを検討していく考えを示した。理由について「特別扱いは差別を生む」とし、在日韓国・朝鮮人への攻撃を抑える狙いもあると説明した。

中略

特別永住資格は終戦前に日本に居住し、日本国籍を持っていた在日韓国・朝鮮人や子孫らに対して認められている。再入国の審査で顔写真撮影が省かれるなど「一般永住資格」とは違った対応を受ける

「今後は僕を攻撃すればいい」と橋下市長 ヘイトスピーチ問題で面談の在特会に - 産経WEST

在特会側は在日韓国・朝鮮人らを対象にした特別永住者制度を問題視。橋下氏はこの日、「特別扱いすることはかえって差別を生む」と制度には問題があるとの認識を示し、ほかの外国人と同様に制度を一本化していく必要があるとの考えを明らかにした。

これでは在特会の「特別永住者資格制度は特権」ということに橋下徹氏自らお墨付きを与えてしまったことにならないか。そもそも在特会在日コリアンに対して差別的であるから特別に見えているだけに過ぎない。

在特会側の主張はこうだ。

 平和条約国籍離脱者等入管特例法」によって認められた資格である。もちろん、他の外国人にはこのような資格は与えられておらず、在日韓国人朝鮮人を対象に与えられた特権といえる。紛れもない外国人でありながら、日本人とほぼ変わらぬ生活が保障されている。

しかし安田浩一氏の批判にもあるようにそもそも在留資格であり権利ではない。

しかもなぜ特別永住資格というものができたのか経緯を全く理解していない。

協定永住では2代目までの永住資格をあたえられていなかったから3代目以降の永住者資格が認められになった上に、協定永住では韓国籍しか選択できなかったが朝鮮籍にも永住資格が付与できるようになったというものである。

1952年のサンフランシスコ講和条約発効により、かつて日本国籍を有していた在日コリアンは記号としての「朝鮮籍」となり、無国籍状態となった。1965年に日本は韓国と国交を樹立し、韓国籍を選択した人は本人の申請によって2代目まで永住資格を与える、「協定永住資格」を設けた。さらに1991年入管特例法が施行され、3代目以降の永住許可が認められると同時に、韓国籍のみならず朝鮮籍にも永住資格が付与されるようになったが、これが「特別永住資格」である。「権利」ではなく、「資格」なのである。 

 在日コリアンKEYワード‐キーワード‐「在日特権」

橋下徹氏の面談後の会見は「在特会ヘイトスピーチをやめれば、特別永住資格は特権と認めこれを見直す」ということだ。しかもそれが在日コリアンに対する攻撃を防ぐためですとか頭が悪すぎるだろう。

これは在特会側の主張を認めたことになる。

もし在特会側が「特別永住資格をやめたらヘイトスピーチ在日コリアンに対する攻撃をやめる」と主張したら橋下徹氏は「特別永住資格をなくすことは在日コリアンのためです」とおしすすめるのだろうか。

それはヘイトスピーチ在日コリアンの攻撃をすることによって在特会側が自らの主張を国政政党の代表に通すことができた成功例になってしまうだろう。

それは在特会側にとってはまさに狙い通りであったというしかない。

大事なことなどで二度いう。

在特会ヘイトスピーチ在日コリアンへの攻撃をすることにより橋下徹氏への面談を勝ち取り、さらには譲歩まで引き出した。

そういう橋下徹氏の軽率さが本当に笑うに笑えない。

 

 

 

 

 

 

 

 

靖國神社と国家神道の信仰という心の問題

日本には国家神道の代表的施設であり、単立宗教法人であり、戦没者追悼施設になっている靖國神社以外にも戦没者慰霊施設がある。

千鳥ヶ淵戦没者墓苑である。

千鳥ケ淵戦没者墓苑 - Wikipedia

千鳥ケ淵戦没者墓苑[環境省]

こちらは第二次世界大戦戦没者の遺骨のうち、遺族に引き渡すことができなった方の墓というこだが、政教分離の原則から特定の宗教宗派に属さない施設とされている。だから仏教やキリスト教神道などの各種宗教団体が行事を行うということだ。

だから毎年行われる年中行事は異常としか思えない。

みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会 - Wikipedia

国会議員111人が靖国神社に参拝 NHKニュース

 国会議員が国のために命をささげた方々に感謝の誠をささげるのは自然なことだ

 この後当然千鳥ヶ淵戦没者墓苑にも参拝するのでしょうね、先生方は。

「遺族に遺骨を引き渡せなかった、第二次世界大戦戦没者には感謝を誠をささげないが、遺族に遺骨や引き渡した戦没者には感謝の誠をささげるのは自然なことだ」という考えは非常に不自然で罰当たりだ。

さらにいうと軍人以外でなくなったかたには感謝の誠をささげないのであろうか。

安倍首相の行動も異常だ。秋の例大祭に参拝せず

17日に真榊(まさかき)と呼ばれる供え物を奉納

これは国家神道の代表的宗教施設であり、宗教法人である「靖國神社」の秋の例大祭に参加しているのと同じではないか。参拝しなくても例大祭には参加しているのである。

 

これは安倍首相や前述の国会議員は「国家神道を信仰していて、その行事に参加したいのだ」としか理解できない行動なのである。

 

個人として、それでもどうしても国家神道を信仰したいのであれば(戦前の国家神道を知ったうえで)信教の自由が憲法で保障されている以上、「やめといたほうがいいよ」ぐらいはいうと思うが、止めることはできない。確かに心の問題であろう。

だから極右や戦前に後戻りしたいのかという批判や非難は浴びせられても「その通りと考えます」という覚悟や思想があると考えられても仕方がない。

国家神道や靖國神社はそもそもが戦後日本と相いれないものであるからだ。

だから「国会議員や首相、内閣が靖國神社を国家神道を信仰したいのは自然なこと」というのは全く違うのだ。それは公私混同もはなはだしい。それこそ政教分離の原則に違反する。

小野寺前防衛相「情報戦略で中韓に負けてはいけない」 1200人参加 - 産経ニュース

 自民党政調会長代理の小野寺五典・前防衛相は「来年は終戦から70年だ。中国や韓国は『あのひどいことをした日本』という形で宣伝し、必死におとしめようとしてくる。情報戦略で負けてはいけない」と訴え、「米国や欧州に平和国家70年の貢献を宣伝することも大事だ」

と本当に思うなら、そういう意味で問題の多い靖國神社ではなくこちらを国家の戦没者追悼施設にすればよいと思う。

平和国家70年の貢献を宣伝するならこれほどよいこともないだろう。

産経新聞や小野寺自民党政調会長代理は自民党産経新聞の論調として行ってほしい。随分と日本の評価が上がると思う。

また「国際情報戦」とやらを戦うに当たってはこういう言葉に対しても批判や非難があってもしかるべきだと思う。

 靖国参拝:山谷、有村両氏も 高市氏含め安倍改造内閣で初 - 毎日新聞

 

 国策に殉じた方々に感謝と哀悼の誠をささげた。そのことは自由に自らの意志に従って行うものだ

高市氏は戦没者が「国策に殉じた」から「感謝と哀悼の誠をささげる」のだろうか。

戦前にこんな日本はオカシイと国策に殉ぜず、国策に対して抵抗することに殉じた方々には感謝もしないし、哀悼の誠を捧げないのであろう。

「戦前の日本の国策は、戦後日本からみても正しく、その国策に殉じた方々には感謝と哀悼の誠をささげるべきだ」という高市氏の政治主張でしかない。

これはもっと突っ込まれるべき問題であろう。

高市氏がするべきことは「間違った戦前の国策に殉じた戦没者に対する謝罪」ではないだろうか。

別に戦没者は好きで国策に殉じたわけではない。

戦争に参加した人全員が英霊になりたくて戦争に行きたくていったわけではない。

死ぬより生きたかったと思う。

ほとんどの人間が戦争という非日常より毎日の生活という日常が大事だったと思う。

だから高市氏が本来発言するべきなのは

「戦前の間違った日本の国策によってあなた方を殉じさせたことは間違いでした。本当に申し訳ございませんでした。日本はそういった過ちにより、国策により殉じさせることは絶対しません。あなた方が安らかに眠れるよう私たちは一層努力しますと謝罪と誓い」記者団に語った。

ということだろう。

ただし、それは国家神道靖国神社の信者が発言したり考えたりするような内容ではないことは間違いなく、それこそ「破門(というのだろうか?)」されてしまうだろう。

閣僚や国家議員の靖国参拝は心の問題ではないのだ。

 

追記

毎回思うのだが、神社に奉納する真榊というのは本榊のことだろうか。

玉串料が十何万だったというニュースを聞いて、スーパーで5束200ぐらいで買える本榊と違ってどんだけ立派なんだと冗談で言ったことがある。

玉串料は本榊代ではなく宗教儀礼に対する料金なのである。

ちなみに玉串ってヒサカキのことも指すこともあるが、ヒサカキはほとんど仏用である。

真榊というのは祭具でそれを玉串という形で奉納したら宗教儀式なんですよ。

 

 

記事にして自らの品格を下げた良識のない産経の虚報記事をDisってみた

酷い駄文だった。

まさか駄文を使って駄文の批判をしないといけないとは思わなかった。

言論や報道の自由がこんなんで脅かされるきっかけになってしまうのはあまりにも情けなくなるような産経新聞の誤報・虚報だった。

【追跡~ソウル発】朴槿恵大統領が旅客船沈没当日、行方不明に…誰と会っていた?(1/8ページ) - 産経ニュース

朴槿恵大統領が旅客船沈没当日行方不明になっていた件についてのネタである。

元々の朝鮮日報のコラムを読んでいないので分からないが「少なくとも産経新聞が引用しているところ」を読むと、元々のコラムは朴槿恵大統領の国政運営が高い支持を得られるほど上手くいってないということを指摘しているようだ。

上手くいってないからこんなしょーもないウワサも出てくるんだという、朴槿恵大統領はもっと高い支持を得られるような国政運営をするべきだという批判と見て取れる。

そしてそんな「しょーもないウワサ」に飛びついて記事にするのが、我ら言論の自由の闘士みたくなっている産経新聞のソウル支局長加藤達也記者である。

そのウワサは「良識のある人」は、「口に出すことすら自らの品格を下げることになってしまうと考える」というほど低俗なものだったという。ウワサとはなにか。

 証券街の関係筋によれば、それは朴大統領と男性の関係に関するものだ。相手は、大統領の母体、セヌリ党の元側近で当時は妻帯者だったという。だが、この証券筋は、それ以上具体的なことになると口が重くなる。さらに「ウワサはすでに韓国のインターネットなどからは消え、読むことができない」ともいう。一種の都市伝説化しているのだ。

いかに朴槿恵大統領が支持されていないのかということを示すために、「良識のある人」は、「口に出すことすら自らの品格を下げることになってしまうと考える」というほど低俗なものに関心を寄せ、韓国のインターネット上ですら、もはや話題に登っていないような既に消え去っているようなレベルのネタを取り上げた。

そんな消え去るウワサは都市伝説にはならないと思うし、都市伝説についても加藤達也記者は知識はなかったらしく、単純に色々ウワサになっていると言いたいのでそう書いたようである。新聞記者なら自分の使う言葉に責任持てよとか思うのだが。

ともあれ、あくまで加藤達也記者は

おそらく、“大統領とオトコ”の話は、韓国社会のすみの方で、あちらこちらで持ちきりとなっていただろう

としておきたかったのだろう。

コラムの引用部分以外は結構加藤達也記者の本音が駄々漏れになっている。

というまあそれこそ「良識のある人」は、「口に出すことすら自らの品格を下げることになってしまうようなことに結論付けてしまう。

韓国:産経前支局長「弁護士に事件は政治的案件と聞いた」 - 毎日新聞

朴大統領と男性との密会に関するこのうわさについて「書いた時には本当ではないかと思った」と述べ「筆が滑ったとは考えていない」と強調した。

加藤達也記者はここでも大変なことをしてしまう。

 あくまで引用元が低俗なウワサのレベルで信用性がないような内容としていることを「裏付けもせず、取材もせず」、本当だと思って書いたのである。

筆が滑ったのではなく、素晴らしく低俗で信用性の薄いウワサであり、引用元ですらそういっているのに関わらず、「何故か」本当だと思って書いたのである。

というよりむしろ意図的に書いたのだろう。

前支局長手記 異様な「タブー」実感 言論の自由、狭量さ示した朴政権 (1/2ページ) - 政治・社会 - ZAKZAK

 報道官は「確認もせずに掲載した」とも言い放ったがそもそも青瓦台は7月、ソウル支局の名村隆寛編集委員が書いた次期駐日大使の内定人事を伝える記事に対して、「解禁指定日時を破った」として産経新聞に1年間の出入り禁止(取材拒否)を通告していた。

このへんの意趣返しとしての発想として取れないこともない。

だからといって加藤達也記者の記事は取材拒否されたから、裏付けや取材ができないので掲載したと正当化されるものではないというのが産経新聞がするべき主張だろう。

言論や報道の自由の立場から韓国の今回の決定を批判をするのは間違っていない。

産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が「裏付けもなく、取材もせず、ただ引用元のコラムですら低俗で疑わしいと思っているウワサを読んで本当だと思って報道するために記事にした」ことについてはもっとメディア側から批判されるべきである。

加藤達也記者と彼の虚報・誤報をどうするか産経新聞のメディアの責任は果てしなく重い。嫌韓キャンペーンのために虚報や誤報により日韓関係の摩擦を大きくしたのであればなおさらといってしかるべきだろう。

 

 

 ここまで来ると詭弁というより強弁だ。

 

吉田証言 根拠にせず/河野談話 菅官房長官認める

  菅義偉官房長官は3日の衆院予算委員会で、「慰安婦」問題で日本軍の関与と強制性を認め謝罪を表明した「河野官房長官談話」(1993年)の作成過程に関し、「吉田清治氏の証言は客観的事実と照らしてつじつまが合わなかった。他の証言者の証言と比較して信用性が低かったことから『河野談話』に反映されなかった」と述べ、「河野談話」が「吉田証言」なるものをまったく根拠にしていないことを認めました。民主党辻元清美議員への答弁。

 安倍晋三首相も「官房長官が答弁した通りだと思う」と述べました。菅氏は「『河野談話』の作成過程において、政府は吉田氏から聴き取り調査は行ったが、信用性が低かった」とも述べました。

 辻元氏は、安倍首相がかつて、「河野談話」の根拠は吉田氏の証言によっていると発言していたことを指摘。これについて首相は、「河野談話」自体は強制連行の事実を認めていないが、「河野官房長官が(当時の)記者会見の中でそれ(強制連行)を事実上、お認めになった」「吉田証言自体が『強制連行』の大きな根拠になっていたのは事実ではないか」と詭弁(きべん)を展開しました。

吉田証言が談話において信用性が低いから反映させなかった河野官房長官が、記者会見では急に吉田証言を大きな根拠になっていたのが事実だという安倍首相の発言そのものが信頼性も信用性が低いところかないといってもいいと思う。

疑似歴史と歴史修正という物語信仰の告白を政治家が行っている異常さが恐ろしい。

権力によりそり、詭弁や暴論や虚構で固めて、無理やり存在させ、歴史修正を「疑似歴史」によって成り立たそうとする。

二千年紀のための懐疑論ガイド

「疑似歴史学

Skeptic's Dictionary: pseudohistory

  • 神話や伝説、物語など文学上の記述を文字通り事実とするもの
  • 古代の歴史家の言うことを鵜呑みにして無批判に受けとり、古代人の主張を額面どおり受けとる一方で、意見に反する経験的論理的証拠を無視するもの
  • 事実の発見、つまり過去に本当に起きたことの探求ではなく、現在ある何か政治的・宗教的な問題を支持するのを目的としておこなわれる伝道行為
  • 真実と呼べるのは絶対的に正しいことだけだが、絶対的に正しいことなど存在しない、したがって真実は存在しない、などと、極端に懐疑的な考え方に膠着して、歴史に真実が存在することを否定するもの
  • 歴史は伝説の創造にほかならず、正確性や経験的蓋然性、論理的一貫性、妥当性、完結性、公平性、誠実性などの、伝統的な学問的基準で比較することはできない、道徳や政治の立場で比較すべきだと主張するもの
  • 古代の文献を選択的に用いて、問題に適したものだけを好き勝手に引用し、適さないものは無視するか否定するもの
  • 何らかの可能性があるというだけのことがらでも、意見にかなうものであれば、あたかも信ずるに足る十分な事実とみなしているもの
  • 人種差別や無神論、自民族中心主義、あるいは政治や宗教的議論に反対するといった理由で意見を抑圧するような陰謀がある、とよく主張するもの

このサイトの「疑似歴史学」というのが彼らの主張や手法を考えるとピッタリであることが分かる。

かれらは「近代」を対象にしているから「近代疑似歴史学」というべきだろう。

上記の主張をたとえば「古代」を「近代」に変えればにぴったりの名称であることは疑いないだろう。

「近代疑似歴史学」は手法として「その場しのぎの仮説」「ないものねだり」「選択的思考」「権威に訴える」「組織力強化」「論点を真実とみなして話を先に進める」「確証バイアス」「自己欺瞞」などいろいろな方法によって「疑似歴史」信仰を告白する。

池田信夫氏や長谷川豊氏、藤岡信勝氏や西岡力氏などのサイトを読めばすぐわかることだ。最近では秦郁彦氏も同じようになっていると思う。

 

池田センセイ、永井和はウェブサイトに「そんなこと」を書いていますよ! - 永井和の日記 - 従軍慰安婦問題を論じる

 

 

「疑似歴史」をどうやって構成するのか、同じサイトではホロコースト修正主義についても言及があり「歴史修正研究所」についての項であるが

 この``歴史''研究誌は、ホロコーストをバイアスのかかった歴史家による誇張であるかのように見せることだけを目的としている。この研究所は1978年に設立された;研究所は、``歴史の真実と正確性を追求する研究教育と出版のセンターである''と主張している。もし真実と歴史的正確性だけがこのグループの目的だとしたら、はたしてこのような騒ぎを起こしたりするものか疑わしいものだ。ところがこの推進者たちは真実よりも憎悪に強い関心を寄せているようだ。したがって、たとえ彼らがホロコーストの誤りを正しく同定してみせたとしても、彼らは軽蔑とあざけりしか得ることはできないだろう。なぜなら、彼らはホロコーストの核心的疑問については、けっして取り扱おうとはしないからだ。彼らは数字を扱う:犠牲者は600万か400万か、それともいくらか?ユダヤ人は死んだのか、それとも殺されたのか?彼らは技術的問題を扱う:このシャワー室はガス室として使うことができたか?彼らが死んだのは自然死によるのかどうか?彼らは些細な事実を取り扱う:ヒトラーは最終的解決の命令を発令したのかどうか?もし事実なら、それはどこで?彼らが扱わないのは、人種法や、他の何カ国もで``人種''の罪科によって拘束され収監された何百万人もの人々や、動物のように駆り集められて``収容所''へ送られ、そこで病や栄養失調で死んだり殺されたりした何百万人もの人々についての疑問である。ホロコースト否定論者が扱わないのは、人種偏見である。私にはべつに不思議なこととは思われない。

 これを「ホロコースト」と「南京虐殺」「慰安婦問題」に置き換えれば全くそのものではないだろうか。些細な事実を取扱い騒ぎ立て喚き散らす。

被害者がどう取り扱われ、個人の尊厳を失ってしまったのか。それを取り戻すためや二度と同じ行為が行われないようにすることについては取り扱わない。

クマラスワミ報告やマクドゥーガル報告についても、自由権規約委員会でも同じようなことを繰りかえす。

同じように説明すれば否定論者や修正主義者という「疑似歴史」を信仰する人々は「人権や戦時性暴力、女性の権利」を取り扱わない。

だからクマラスワミ報告を読まず「確証バイアス」に操られる。

朝日慰安婦報道を受け、自民党・国際情報検討委員会が政府に提出した「決議」についての荻上チキさんのつぶやき(20140925) - Togetterまとめ

「読んでないのに分かるんですか」「しっかり勉強してますから」

確かに勉強しているだろう、近現代史研究家(なんじゃそれ)水間政憲氏の確証バイアスによる選択的思考を。

慰安婦問題「朝日も産経もない。国民運動で名誉回復を」自民・稲田氏 - 産経ニュース

「朝日誤報で多くの人々が傷つき、悲しみ、苦しみ、怒りを覚えた」首相 名誉回復へ対外発信強化  - 産経ニュース

大阪市 大阪市会 「慰安婦問題」に関する適切な対応を求める意見書

歴史戦?情報戦?国際発信?

その前に「疑似歴史」「歴史修正」の広報担当者たちという「山師」たちを遠ざけることで、「確証バイアスにより選択的思考を遠ざけること」非常に大事なのではないだろうか。

朝日新聞社において必要なのは第三者委員会を立ち上げ現政権に媚を売るのではなく、それこそ報道によってきちんと慰安婦問題を報道することであろう。

安倍首相や大阪市議会の決議のように「事実やレポート、出来事、認識などを、現実の証拠ではなく、そうあってほしいという願望にもとづいて解釈すること」を批判することが重要であり、現在行われている「事実を顧みることなく故意に行なわれた場合、それは誤解、歪曲、隠匿、不誠実、あるいは事実の曲解」という行為を国際社会へ発信しないためにもそれは必要なのではないだろうか。

歴史修正、疑似歴史の山師はあのてこの手で近寄り「そうであってほしいという願望」を嗅ぎ取ってくるのだから。